アバター/ストーリー
突然訪れた父の死。涙に暮れるはずが…お祭りのような葬式に大騒ぎ!はたして無事に父をおくることはできるのか。
誰もがいつか迎える大切な人との別れ

舞台は台湾中部・彰化県の片田舎。突然の父の訃報に、台北で働く娘・アメイが帰省する。夜店を営む兄・ダージ、大学生の従弟・シャオチュアンが集まり、道士でもある叔父・アイーの指図で伝統的な道教式の葬儀が執り行われることになった。占いで決められた野辺送りの日は7日後。しかし、それから思いもよらない“父をおくる”旅が始まった。

古いしきたりに沿ったお葬式は、泣き女が過剰に泣くわ、楽隊が登場するわの、まるでお祭りのような大騒ぎ。理解できないことばかりだが、悲しみに浸る間もなく、なんとか一つ一つをこなしてゆくアメイの前に、父の恋人が現れて…!? そんな喧騒と混乱のなか、父とのたわいもない思い出がふと甦り、深い絆と寂しさに包まれるのだった。そしてついに7日目、別れの日がやってくる。

父の死から葬儀までの喧騒の7日間を描いた優しさとユーモア溢れる傑作!
台湾のお葬式
台湾の伝統的なお葬式は、儒教に由来するしきたりと道教・仏教の追善供養の儀礼によって営まれる。まず、暦を見て、年月日時の十干・十二支による占いによって納棺や葬儀の日時が決められる。死亡から告別式までは通常3日〜1ヵ月ほど。自宅の応接間に祭壇を設けて霊堂とし、遺体を納めた棺を安置する。遺族は儒教のしきたりによって決まった時に泣かなければならず、泣き女を雇うこともある。供養として食事を供え、線香を絶やさないようにする。あの世のお金である紙銭を焼くのはもちろん、紙製の家やテレビ・冷蔵庫・自家用車まで用意して焼き、故人に贈る。追善供養の儀礼としては、道士や和尚をたのんでお経を読んでもらったり、做功徳の儀礼を営んだりする。做功徳は、死者のために功徳を積んで死者を地獄から解放し、天国に送る儀礼であり、地獄の門を破るなどの内容が含まれる。追善供養の儀礼や告別式は、別に設けたテントで行われる。葬列には楽隊や電子オルガンの演奏で歌を歌う芸人なども加わり、大変派手で賑やかな野辺送りが繰り広げられる。